2012年5月18日金曜日

石鹸が大量生産によって失ったもの


大量生産《1》 石油を主原料とした合成石鹸・洗剤
 
大量生産と言えば、まず化学工業として大量に安く作りやすい、皆様が、毎日お使いの、液体ボディソープ・シャンプー・食器洗い用洗剤等の石油を主原料とした合成界面活性剤で作られた化学合成洗剤が挙げられます。この場合は、化学的に保湿を感じさせる成分や、シャンプーにはシリコン、また、人工香料、人工着色料も含まれ、アトピーやお肌の弱い方にはおススメしにくい場合があります。

 
大量生産《2》 一般的固形石鹸
 
次に大量生産の固形石鹸ですが、石鹸ができる化学反応を「けん化」といい、その反応は原料に高温の熱を加えると早まります。大量につくられる現代の固形石鹸は、原料の『油』を人工的に高温にして「けん化」を早め、わずか1日で製造されます。
こうすると石鹸をつくるスピードは早まりますが、ちょうど天ぷらやフライを揚げるときのように油が酸化するため、本来油が持っているはずの自然の恵みの力が活かせなくなってしまいます。しかも、「けん化」するときに生成される天然の保湿成分である「グリセリン」を、化粧品の原料として別途利用するために抜き取ってしまうのです。
したがって、洗浄後に保湿をせずお肌がカサカサになる石鹸が出来上がります。
また、多くの場合このクラスの石鹸では原料の油に牛や豚の油脂を使用し、肌の弱い方は稀に毛穴を詰まらせる場合もあります。ほとんどの場合人工香料、人工着色料を使用しています。

 
大量生産《3》 高級釜焚き石鹸
 
さらに、高級石鹸といわれるものの「釜炊き」という製法でも、『油』を加熱するため原料の油が酸化し、本来油が持っているはずの自然の恵みの力が活かせなくるのは、大量生産の石鹸と同じです。また、こちらもほとんどの場合製造途中で生成される保湿成分のグリセリンを抜いて別に販売しています。

 

麻布十番の手作り洗顔石鹸専門店 アンティアン