2012年7月13日金曜日

シャンプーについて1

私たちアンティアンでは、「シャンプー」=「固形石鹸シャンプー」なのですが、
若いお客様にそうお伝えすると、毎回のように驚かれます。

日本で合成界面苛性剤で作った液体シャンプーが出回って約40年になりますので、
お若い方は生まれたときから液体シャンプーだったからなのです。

しかし私たちが(私は今年で53歳ですが)子供のころのお風呂場には家族全員供用で
固形石鹸が1個置かれているだけでした。
牛乳石鹸やシャボン玉石けん、ハイカラなお家はアメリカのアイボリー石鹸だったりしました。
もちろん洗浄の役目をしてくれるのはこれだけですので、母も、祖母も石鹸で頭を洗っていました。

ですので、我々の世代にとっては石鹸で頭を洗うことは常識であり、全く違和感のないことなのです。
祖母も90歳近くで天寿をまっとうするまで黒々とした髪がフサフサとしていましたし、
母も80歳ですが、おなじくフサフサです。

最近、カツラの宣伝が男性向けから女性向けに代わってきていることにお気づきでしょうか?

本来、髪は女性ホルモンがつかさどっていますので、男性に比べカツラのお世話になる率が
低いのですがが、なぜ女性用の宣伝ばかりなのでしょう?

合成界面苛性剤の液体シャンプーが出回って40年という数字が、
カツラの宣伝対象である40歳~50歳の女性と大いに関係していると私たちは考えています。

2012年6月26日火曜日

ノンシリコンシャンプーについて

最近シャンプーに含まれるシリコンが良くないのではないか?
また、オーガニックブームが後押しをしてシリコンフリーをアピールしたノンシリコンと表示したシャンプーが目立つようになってきました。
簡単にご説明いたしますと、傷んだ髪をシリコンで包み込んでしまい、艶もサラサラ感も出す。
という仕組みなのでテレビのCMのように、女優さんの髪がピカピカに輝きサラサラになるのです。

しかし、シリコンで固められた髪はいったいどうなるのでしょう?

髪の艶とサラサラがあれだけ持続するのですから、
頭皮も、お肌も一度付着すると、ちょっとやそっとでは取れない事が容易に想像できます。

では、シリコンがベッタリ付着した頭皮はどうなるのでしょう?
さらにはシリコンが付着した額や、頬、背中はどうなるのでしょう?

なのでシリコンフリーの製品がブームになっています。

ただし、これはシリコンが入っていないだけで、相変わらず原料の中心は石油由来の「合成界面活性剤」なのです。

これでは問題の本質には何も触れず、目立つ素材だけを排除しただけのことです。
つまり問題の本質はシリコン以上に「合成界面活性剤」にあることを改めてお考えいただくことが重要だと思います。

皮膚科に通ってもなかなか治らない、額や頬、また背中のしつこいニキビは、まずこれを疑ってみてください。

              麻布十番の手作り石鹸専門店 アンティアン
                      http://www.untiens.jp/




2012年6月9日土曜日

薬事法について3、広告、商品説明表現の制約

薬事法における化粧品類の広告表現、商品説明の表現は法律で厳しく規制されています。

化粧品の法律的位置付けは、簡単に言ってしまうと「身体に塗っていいペンキ」という扱いです。

つまり、たとえばお肌にシミがあった場合、シミを治すのではなく、
シミを隠すだけの効果表現しか許されません。

ちなみにシミを治す表現を許されるものは「医薬品」となります。

したがいまして石鹸でも、一番強い表現で「汚れを落とし、お肌を清潔に健やかに整える」
ぐらいが精一杯なのです。

これからがポイントですが、治すという表現はしてはいけないのですが、
化粧品用として決められた原料の範囲で、結果、治ってしまうことは許されます。

ですから皆様が化粧品や石鹸をお選びになる際は、過剰な広告表現、製品説明がある場合はそのメーカーのモラルを疑って見ることをお勧めいたします。

また、簡素な表現でも製品作りがしっかりしていれば、治すという効能がある場合もあるのです。

私たちが使用している「あなたは、感動するほどの石鹸に出会ったことはありますか?」
という表現も、取りようによってはかなり大胆ではありますが、苦肉の表現とも言えるのです。


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2012年6月7日木曜日

薬事法について2、成分表記

薬事法では石鹸も分類上「化粧品」に含まれます。

(無許可製造のものは身体に使ってはいけない「雑貨」)

そして、化粧品類には「全成分表示」の義務があります。

したがいまして表示ラベルシールに全ての成分を表記しなくてはいけないのですが、
石鹸につきましてはいわゆる石鹸の本体部分は「石鹸素地」という表記だけでよくなっており、
石鹸本体の中身は消費者の皆様にとって不明となります。
そこが大きなポイントなのですが、単に「無添加石鹸」とうたいつつも、
石鹸素地に化学物質を配合していてもわからないのです。

そこで私たちアンティアンでは、皆様に安心していただけるように、
あえてその「石鹸素地」の内容を公開し
「オリーブオイル、精製水、パームオイル、ココナッツオイル、スイートアーモンドオイル、
苛性ソーダ、ホホバオイル」とすべて表記いたしております。
ちなみにこの原料の並び順にもルールが定められており、「量の多い順」となります。

また、よくつかわれている「無添加石鹸」という表現は、薬事法にふれる表現で、
たとえば、「化学物質」無添加とか「人工香料」無添加とか、
正しくは「何が無添加か」を明確に表示しなくてはいけません。

さらに、皆様が化粧品より効能がありそうに思われる「医薬部外品」は、
製造のレギュレーションや工場設備の基準が化粧品より高いのですが、
化粧品と違い、全成分表示の義務がありませんので、化学物質を何種類も使用し、
それを表記したくない場合に「医薬部外品」にしてしまう場合もあるようです。

まとめといたしまして、石鹸をお選びになる際には、

1、成分表示が「石鹸素地+添加物」だけですませていないもの。
2、ただ「無添加」という表現でないもの。
3、わからない記号の化学成分が出来るだけ少ないもの、出来ればそれがないもの。

を一つの目安としてお選びくださいませ。


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2012年6月6日水曜日

薬事法について1、法律に認められた石鹸か否かの見分け方

薬事法の分類には「医薬品」「医薬部外品」「化粧品」があります。

私たちアンティアンでは化粧品製造許可、化粧品製造販売許可を東京都より取得して石鹸の製造を行っていますが、この許可を取るためには厚さ10センチ程度におよぶ数々の書類の提出と、製造場所の検査、器具の検査などすべてレギュレーションに合致しないと取得できません。また薬剤師も必要です。さらにはこの「許可」は、1種類しかなく、皆さんがご存じの超大手○○堂の1000坪の工場とアンティアンのような数十坪のラボと全く同じ条件を満たすことが必要です。
また、それを守るためには投資も維持費もかかり、それなりのコストアップにもなってしまいます。

それに比べ、ネット販売などでよく見かける、大多数の手作り石鹸と称するものは「無許可」の場合が多く、薬事法上の分類では「雑貨」としての石鹸ですので、法律上、身体に使っていいとは言ってはいけないことになっています。
製造におきましても家庭の台所などで製造されていたり、薬剤師もおりませんし、薬事法を守る必要もありませんので、その衛生面も製造モラルも基礎知識もない無責任な場合がほとんどなのです。薬事法遵守のための費用は一切かかりませんので、必然的に価格もお求め安くなります。

もちろん買った方が何に使っても自由ですので、お身体に使った場合はあくまで自己責任の範囲となり、トラブルが起きても販売した人は責任を負いませんし、無許可ですので厚生労働省、地方自治体の保健局からのおとがめもありません。

ただし、販売者が身体に使う表現を一言でもして、販売していた場合は「薬事法違反」となり、いきなりの警察逮捕となります。

万が一いいものであっても、その法的義務を果たさないことは大変な問題であり、運転免許を持たい人が、タクシーの運転手をしているようなものです。
いわゆるモグリの白タクですら運転免許は持っているのでしょうから、いかにひどいことか想像が出来るかと思います。

したがいまして、手作り石鹸をご購入なさる場合は、くれぐれもそのお店、メーカーが「化粧品製造許可、化粧品製造販売許可」を取得しているかを良くご確認の上お求めください。

化粧品製造許可、化粧品製造販売許可を取得していないお店ほど、そのことが「特定商取引法に関する表示」など何処にも書かれておりません。
悪質のお店は電話で問い合わせても明確に答えません。

逆に取得しているメーカー、お店は必ず明記していますので、基礎のまた基礎知識として、またご自身を守るためにも、ご購入前に必ずお調べくださいませ。


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2012年5月23日水曜日

合成界面活性剤と界面活性剤

お客様とお話をしていますと「界面活性剤」と「合成界面活性剤」を同じ成分だとお思いの方が多いようです。

しかし「合成」がつくものは石油由来の製品であり、「界面活性剤」は植物油などの天然成分から出来たものなのです。

「界面活性剤」のうち、脂肪酸ナトリウム、脂肪酸カリウムを「せっけん」と呼び、

それ以外の石油を中心とした原料を化学合成して作られる「合成界面活性剤」で出来た洗浄剤を

化学合成洗剤と呼びます。

つまり、市販されている大半の液状ボディーソープ、シャンプーは、石油原料の「合成界面活性剤」で出来た洗浄剤なのです。

また、注意が必要なのですが、いわゆる一般で販売されている
「せっけん」にも色々な化学添加物が入っており、

市販のせっけんの多くも「合成洗剤」だということです。
これに対し
「せっけん」が97%以上の物を「純せっけん」といい、区別しています。

石油由来の化学合成品を毎日お肌や頭皮に使用することが良いか、

天然成分由来の、「界面活性剤」を使用するべきかは、長い目でよくお考えいただくことが重要だと思います。

下記に代表的な合成界面活性剤の表を掲載いたしますので、ボディーソープやシャンプーを

お買いになる際には成分をよくご確認ください。





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2012年5月19日土曜日

アンティアンの手作り石鹸が出来る環境・エコロジー貢献


アンティアンの手作り石鹸は、下水道を通じて海や川に流れ出ても、24時間で水と二酸化炭素、石鹸かすに分解され、石鹸かすは有益バクテリアのエサとなり、ほぼ完全分解されます。


しかし、ごく普通に家庭で使われている液体のボディーソープ、シャンプー、食器洗い洗剤などの石油から作られた合成洗剤の合成界面活性剤は、川や海に流れ出ると、最低でも7年間は残留し、微生物や貝→それを食べる小魚→大きな魚→人へと戻ってくる、「天に唾する」結果となるのです。


日本の下水道の普及率は、都道府県別で約15〜99%、平均でも75%※と思いのほか低く、裏を返せば、平均的に約25%分の家庭排水が直接海や川に流れ出ていることを意味します。そうした現状のなかで、環境のために貢献することもアンティアンの石鹸ができることです。
我々の石鹸はお身体用の石鹸のみならず、食器洗い用の固形石鹸「キッチンソープ」もありますし、さらには、その石鹸はバスタブも洗うことが出来ます。これをお読みになったら少しで結構ですので、環境へのご興味をお持ちいただけましたら幸いに存じます。

 
                   人口普及率 社団法人 日本下水道協会調べ(平成23331日現在)

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アンティアンの石鹸がお肌のためにできること


①最高と思われる天然植物原料を使い、化学物質無添加であるため
 アトピーや敏感肌の方、赤ちゃんまで安心してお使いいただける
 お肌に優しい石鹸であること

 
②毛穴の黒ずみやメイクも落とせる洗浄力がありながら
 お肌を豊かに保湿すること

 
③天然の花々や果物の精油が、アロマセラピー的に、お肌に対する
 直接効果としてお肌のコンディションを整え、香りの効果として
 心にリラックスやリフレッシュなど様々な効果をもたらすこと

 
④お肌を清潔にし健やかに保ち、お肌の自然な治癒力を引き出すこと

 
⑤お肌の健康な方は、より健康にお肌のコンディションを整え
 お化粧ののりもよくなること

 
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2012年5月18日金曜日

《4》 お肌に優しい「原始的な手作り石鹸」


 
 
アンティアンの石鹸は、大量生産のどの石鹸とも違い、古代ローマで石鹸がこの世に生まれたときと同じ製法、原料を人工的に高温にして「けん化」を早めない「コールドプロセス製法」で、天然植物原料が持つ自然の恵みの力がそのまま生きる石鹸作りにより、洗浄しながら保湿をし、敏感肌の方や赤ちゃんでも安心して使える石鹸作りを行っています。
 
 
この製法では、石鹸が出来上がるまでに28日かかってしまいますが、その品質を守るために、アンティアンでは手間ひまを惜しまずコールドプロセス製法を守り続けています。
 
また、製法だけでなく、原料にも徹底してこだわり、世界から厳選した天然植物原料を集め、化学物質無添加で、お肌に植物たちの素晴らしい自然の恵みの力をもたらす石鹸作りを行っています。
 

 

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大量生産《1》 《2》 《3》 で失ったもの


大量生産《1》 《2》 《3》 で失ったもの
 
石鹸は、大量生産によって、本来石鹸が持っている「保湿効果」と「お肌をいたわる効果」を失ってしまいました。
また、自然の材料が化学物質へと変わり、お肌の弱い方におススメしにくくなったことも失ったものといえます。

 

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石鹸が大量生産によって失ったもの


大量生産《1》 石油を主原料とした合成石鹸・洗剤
 
大量生産と言えば、まず化学工業として大量に安く作りやすい、皆様が、毎日お使いの、液体ボディソープ・シャンプー・食器洗い用洗剤等の石油を主原料とした合成界面活性剤で作られた化学合成洗剤が挙げられます。この場合は、化学的に保湿を感じさせる成分や、シャンプーにはシリコン、また、人工香料、人工着色料も含まれ、アトピーやお肌の弱い方にはおススメしにくい場合があります。

 
大量生産《2》 一般的固形石鹸
 
次に大量生産の固形石鹸ですが、石鹸ができる化学反応を「けん化」といい、その反応は原料に高温の熱を加えると早まります。大量につくられる現代の固形石鹸は、原料の『油』を人工的に高温にして「けん化」を早め、わずか1日で製造されます。
こうすると石鹸をつくるスピードは早まりますが、ちょうど天ぷらやフライを揚げるときのように油が酸化するため、本来油が持っているはずの自然の恵みの力が活かせなくなってしまいます。しかも、「けん化」するときに生成される天然の保湿成分である「グリセリン」を、化粧品の原料として別途利用するために抜き取ってしまうのです。
したがって、洗浄後に保湿をせずお肌がカサカサになる石鹸が出来上がります。
また、多くの場合このクラスの石鹸では原料の油に牛や豚の油脂を使用し、肌の弱い方は稀に毛穴を詰まらせる場合もあります。ほとんどの場合人工香料、人工着色料を使用しています。

 
大量生産《3》 高級釜焚き石鹸
 
さらに、高級石鹸といわれるものの「釜炊き」という製法でも、『油』を加熱するため原料の油が酸化し、本来油が持っているはずの自然の恵みの力が活かせなくるのは、大量生産の石鹸と同じです。また、こちらもほとんどの場合製造途中で生成される保湿成分のグリセリンを抜いて別に販売しています。

 

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2012年5月16日水曜日

石鹸の起源


はじめまして!

麻布十番の手作り洗顔石鹸メーカーアンティアンの佐々木弥市と申します。

この地に小さな石鹸メーカーを起業して早6年がたちますが、
その間、良い石鹸も、よくない石鹸もたくさん見てまいりました。

また、お客様と接していて驚いたことは、毎日お身体に使うものなのに、意外にもその知識が全くなく、大半の方が価格とイメージだけを頼り石鹸を選んでいらっしゃるということでした。

そこで、今回から、アンティアンの製品のみならず、たくさんの石鹸の中から良い石鹸の選び方、
見極め方。また石鹸にまつわる面白いお話などをを皆様にお伝えしてまいりますので、
雑学としてもお楽しみいただき、健康で美しいお肌のためにお役立ていただけましたら
幸いに存じます。

まずは石鹸の起源よりおはなしいたします。


石鹸の起源

石鹸の起源は、古代ローマで生贄の羊を焼いたが火元の灰(アルカリ)に落ちて土にしみ込み、長い時間をかけて何も手を加えられることなく熟成され、白い土(それが石鹸)として出来上がったものだと言われています。

この土が小川に流れ出し、洗濯物がきれいになる泡の立つ不思議な小川として有名になって、白い土(石鹸)の洗浄力が偶然に発見されたのです。この偶然から、アルカリを混ぜ合わせて石鹸をつくることを人々は見出したのです。
この場所は、ソーペの丘といい、ソープの語源になったと言われています。



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